| イモビライザー搭載車の保険不払い | 【 WEB金融新聞 】 | 平成18年 4月 発行 |
イモビライザ搭載車の保険金不払い問題車両の盗難防止アイテムとして、自動車業界が力を入れているのがイモビライザーです。CMポスターに日ハムの新庄選手を起用するなどして、イモビライザの装着をドライバーに大々的に呼びかけています。 しかし最近このイモビライザーが原因の自動車保険の不払い問題が発生しており、物議を呼んでいます。保険会社はイモビライザー搭載車が盗難された場合「搭載車だったら簡単には盗難されないはずでしょ?」という理由で、保険金の支払いに応じないケースが増えているのです。 裁判で保険会社に支払いを命じる判決も出た確かに近年では、盗難されたことを偽装して自動車保険金を騙し取る悪質な輩も増えてはいますが、逆にそれを利用して保険会社が「払い渋り」をしているケースもあるようです。実際に2005年12月13日大阪地裁で、イモビライザ−搭載車の盗難保険を払い渋った損保ジャパンに対して、保険金の支払いを命じる判決が出されました。 裁判官は「レッカー移動のように車ごと運んで持ち去る事も出来る」と判断したようです。さらにMBS系ニュース番組の特集でも、車のキーシリンダー奥の判別システムごと取り替えることで、イモビライザ−搭載車を盗める事が実験で明らかにされていました。 つまりイモビライザ−自体が、盗難防止の絶対的システムとはとても言えないのが現状なのです。イモビライザ−搭載車の保険料を安くしている会社もありますが、肝心の保険料が払い渋られるのであれば本末転倒です。現実問題として、被害者が自分の車が盗難された事を立証するのは(盗難者を自力で捕まえでもしない限りは)不可能ですから、もし支払いを拒まれたら裁判に持ち込むしか手立てが無いのが現状です。 それにイモビライザーの電子チップ自体が故障(誤動作)を起こし、正規のキーでも車のエンジンが掛からなくなるトラブルもあるようです。こんな状況では、高級車ならともかく2〜300万円程度の大衆車レベルでは、わざわざ高い金を払ってイモビライザーを取り付ける必要はないと思います。 イモビライザーとは、車のキーと車両のキーシリンダーに電子チップを埋め込み、両者が一致しないとエンジンが始動しないシステムにして、自動車盗難を防ぐという防犯装置です。キーとシリンダーが形状的に噛み合わさっても電子チップ同士の照合が必要な為、合鍵を作っても車のエンジンはかからないのです。故に自動車盗難の危険性は極めて低くなるので、現在では高級車を中心にイモビライザー搭載車が増えてきています。ちなみに自動車盗難が多いヨーロッパでは、1997年以降の生産車には全てイモビライザーの装着が義務化されています。 |
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