| 養老保険は不利 | 【 WEB金融新聞 】 | 平成21年 9月 発行 |
養老保険は(低金利の現在は)圧倒的不利!養老保険とは、定期預金と生命保険が合わさったような金融商品です。毎月掛け金を支払い、満期までに死亡した場合は保険金が支払われ、満期まで生きていれば「満期保険金」として積立金が帰ってきます。このような仕組みは『生死混合保険』と呼ばれています。 養老保険は、通常の生命保険に比べると死亡保障の額は小さく、どちらかといえば定期預金にオマケ的に死亡保障が付いたような保険です。 特約を全て排除すれば、満期時の還付金が、払い込んだ保険料を下回らない保険も存在します(但し、特約を色々と付けると下回る)。つまり、毎月積み立て預金を続けながら、同時に生命保険にも入れる訳です。 こう聞くと、とてつもなく有利な金融商品に見えますが、実はそうともいえません。養老保険は以下の3点の理由から、現在では不利な金融商品だと言えます。 1.掛け捨ての生命保険に比べて、毎月の支払額がかなり高額 2.現在の予定利率が低すぎる(自分で運用する方が有利) 3.保険会社が破綻すれば、満期保険金が大幅カットされる 現在の最大のデメリットは、保険金の予定利率が極めて低い点です。現在の日本は超低金利ですが、遠くない将来、金利が上昇するのは確実です。 理由はまず、2009年現在の政策金利(公定歩合)は0.1%で、ここから上がる事はあっても、下がる事はない訳です。 そして遠くない将来、インフレによる金利上昇が起こる可能性も極めて高いのです。日本は対GDP比1.7倍超という、世界最悪の借金大国であり、自力返済は不可能な状況です。将来的に徐々にインフレを起こして、借金を実質棒引きしていく政策を取るしかない状態です。そうなれば、インフレ=通貨価値の下落=金利の上昇が起こると考えられます。 そのため、満期まで20年以上あるような長期の養老保険を、現在のような低い予定利率で加入するのは、明らかに不利です。生命保険分は国民共済やライフネット生命などの特約を排除した格安保険に入り、積み立て分は5年未満ぐらいの定期預金で運用し続けた方が、トータルでは間違いなく有利になるでしょう。 それどころか、当サイトで最低の金融商品だと酷評している「個人向け国債」で運用する場合にすら、利回りで劣る可能性が高いです。現在の養老保険は、積立預金としては失格の商品です。将来の為に積み立て預金したいなら、保険は保険、運用分は運用分と分けて考えるべきなのです。 大手生保の破綻リスクも・・・そして保険会社の破綻リスクは、実は構造的に年々高まる運命にあります。少子高齢化が進む日本では、保険の加入者は減少していく一方です。反面、保険会社の支払い負担は増える傾向にあります。近年では保険金の不払い(払い渋り)に対して、金融庁や消費者保護団体等からの監視が強化されており、かつてのように払い渋りによる利益の上積みは難しくなっているからです。 それに加えて、逆ざや問題があり、生命保険会社の財務状況は非常に厳しくなっています。高金利だった90年代前半までに契約した保険金の予定利率は5%以上ありましたが、低金利の現在では予定利率は1.2〜3%程度に落ち込んでいます。その上、2008年の金融危機のあおりで、保険会社の運用は大幅に悪化する自体に陥っています。新規分はともかく、過去に契約していた5%台の保険金は、運用成績が悪化している現在では支払いは困難になっています。 ゆえに、誰もが知るような大手生保でも、経営破綻する可能性が決してない訳ではありません。経営破綻すれば、満期保険金が大幅にカットされる危険性があるので、わざわざ養老保険の高い保険金を払うなら、やはり特約抜きの格安保険&自分で積み立て運用した方が安全だと思います。 |
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