| 延滞率と貸し倒れ率データ | 【 WEB金融新聞 】 | 平成21年 12月 発行 |
ローンの延滞率と貸し倒れ率借金・ローンの返済が滞ることを「延滞」、借り手が自己破産などで回収不能になることを「貸し倒れ(不渡り)」と呼びます。銀行やノンバンク(消費者金融など)は、出来るだけ延滞率や貸し倒れ率を下げることが至上命題です。 延滞率や貸し倒れ率は、概ねローンの利息の大きさに比例します。つまり、銀行のプロパー融資のような低金利では小さく、消費者金融やアメリカのサブプライムローンなど高金利なローンほど大きくなります。 例えば消費者金融の与信情報データベースを持つ「全国信用情報センター連合会」の発表によると、平成18年段階で消費者金融の利用者は延べ1585万人で、うち延滞者は267万人、延滞率は19.1%にのぼるそうです。 またアメリカの抵当銀行協会の調査では、2009年3月時点での住宅ローン延滞率は7.9%ですが、中でも金利の高いサブプライムローン(低所得者などハイリスクな人)の延滞率は21.9%にもなるそうです。同時期にクレジットカード大手AMEX【アメリカンエクスプレス】が発表した、クレジットカードの延滞率は5.3%ということですから、やはりより金利の高い借り入れほど、返済が滞る確率は高いようです。 ローンの返済を滞らせない方法は・・・一方で、金利が安くはないのに、延滞や貸し倒れが極端に少ないという融資制度も存在します。 例えば、多重債務者の救済を目的とした社団法人「生活サポート基金」では、最大で年率12.5パーセントと決して安くはない金利水準にも関わらず、延滞率はわずか1.4%ということです。生活サポート基金へ業務ノウハウの提供などを行っている『岩手信用生協』では、多重債務者の貸し倒れ率は0.1%以下だそうです。銀行ローンの貸し倒れ率は2%前後ですから、驚異的な数字といえます。 また生活サポート基金のルーツであり、マイクロファイナンス(貧困層への無担保ローン)の元祖であるバングラディシュの『グラミン銀行』では、延滞率は約1.5%、貸し倒れ率は0.5%以下といいます。グラミン銀行の金利は年20パーセント以上、バングラディシュの高いインフレ率(8〜10%)を差し引いても、実質的には年利10パーセント台前半はありますから、やはり安くはありません。 これらの融資が順調に返済されている訳は、制度が厳しいからです。生活サポート基金では、家族が連帯保証人になるのが原則なうえ、借り入れ後も毎月の家計支出をチェックされるなど、厳格な指導制度が併用されています。 グラミン銀行では、同郷の村民同士を5人1組程度で組ませる相互扶助制度を取っています。連帯保証人とは少し異なる制度ですが、貧困層の住む村社会では、周りに迷惑を掛ければ爪弾きにされて生きていけなくなるので、必然的に頑張って返済に努めるようになるそうです。 消費者金融やサブプライムローンの延滞率・貸し倒れ率が高いのは、借りた後の制約がなく、生活態度が緩むことが最大の原因です。生活サポート基金やグラミン銀行では、借り入れ後もかなり厳しい制約が付きまとうので、本人の気が緩まないことが順調な返済の原動力となる訳です。貸したら貸しっぱなしで催促だけ厳しくする、といったやり方では延滞や貸し倒れを減らすことは出来ないようですね。 |
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