| 個人向け国債 | 【 WEB金融新聞 】 | 平成21年 12月 発行 |
個人向け国債はボッタクリ商品だ!マネー雑誌などでは、安全な資産運用先として「個人向け国債」を薦めている記事をよく見かけます。「元本割れしないので絶対安全」「銀行の定期預金よりも有利」などといった記事に踊らされて、喜々として個人向け国債を購入する人々が後を絶ちません。 しかし、ここに断言しておきます。2009年現在、個人向け国債は安全・有利などとはほど遠い完全なボッタクリ商品であり、買う価値は全くありません。 その理由はまず、金利が通常の国債よりも大幅に低く抑えられていることです。変動10年物の場合は実際の10年債の金利マイナス0.8%、固定5年物の場合は実際の5年債から0.05%を引いた利息しか付きません。この理由は「国が元本での買い取りを保証しているから」とされていますが、それにしてもあまりにボッタクリすぎです。 このため最新の第22回債(平成22年1月発行)に至っては、税引き後の利息が0.36%にまで低下しています。ネットバンク系の定期預金なら1年定期でも1%近い利息もありますから、わざわざこんなボッタクリ商品を買う必要性は何処にもありません。 これだけ利息が低いなら、わざわざ資金の流動性を硬直化させてまで買う価値はないでしょう。個人向け国債は、変動10年債なら1年、固定5年債なら2年は、途中解約が一切できません。人生には病気や事故など予期せぬ出費を強いられるリスクは少なくありません。0.36%の利子というのは、100万円を預けてもたった3600円しか増えないということです。そんなはした金のために資産を硬直化させて、人生の不慮のリスクに対処できなくなるのは、余りに馬鹿げています。 それに国が元本保証しているのは、あくまでも満期時まで持ち続けた場合の事であり、途中解約する場合はペナルティコストが掛かります。変動10年物の場合は直近の利子2回分の80%、固定5年物の場合は直近の利子4回分の80%が、ペナルティとして引かれます。つまり最短(変動10年債なら1年、固定5年債なら2年)で途中解約すれば、利息はゼロになり、銀行の普通預金以下になってしまいます。 国債は高金利時に買うべき商品であるそもそも、国債のような固定金利型の金融商品は、金利が高い時に買うのが最も有利で、低金利時に買うのは馬鹿げた行為です。日本は現在、政策金利が0.1%とこれ以上下がりようのない水準ですから、将来金利は下がる事はなく上がるしかない訳です。 極限に低金利な今、個人向け国債を買って銀行預金と大差ない金利と引き替えに、自由に使える資金を無くしてしまうことは、愚の骨頂だといえるでしょう。近い将来、日本の金利も上昇していくことは間違いありませんから、国債を買いたいのであれば金利が上昇してからの方が賢明です。現在のような低金利下では、株式などリスク資産に積極的に投資する方が有利であり、安全資産を残したければ銀行預金で十分です。 |
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