マクドナルドの株価が下落しない理由 【 WEB金融新聞 】

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マクドナルドが業績悪化でも株価が下落しない理由

日本マクドナルドは、2014年の中国製チキンナゲットの問題や、2015年1〜2月に相次いだ異物混入事件などの影響で、業績が急激に悪化しています。月間売上高は1年以上連続で前年比マイナスが続くという、酷い惨状です。

しかし意外なことに、株価はほとんど下落していません。これだけ業績が悪化しているにも関わらず、マクドナルドの株価が下落しない理由は、大きく3つあります。

一つ目の理由は、マクドナルド株を持つ個人投資家の大半が、株主優待目当てでの保有なので、簡単には株を売らないためです。近年は預金金利が低いことや、桐谷さんの影響からか、優待株に投資する個人が増えています。このような個人投資家は、業績が悪化していようが、目的がマクドナルドの優待券なので、株を売ることはありません。

そしてマクドナルドが株主優待制度を廃止する可能性も低いです。廃止されやすい株主優待の特徴で述べたように、飲食業の優待券は、原価で商品を提供しているだけなので、企業にとっては優待の金額よりも実際の負担は少ないのです。また、個人投資家が優待目的で株価を支えていることは、マクドナルド側も熟知しており、もし廃止すれば株価が大暴落することは確実なので、そんなことはまず出来ないのです。

ですから個人投資家が投げ売ることで株価が暴落するという現象は、マクドナルド株では起こる可能性はほぼ無いのです。

 

浮動株比率が低いことも、投げ売りが起きない理由

株価が下落しないもう一つの理由は、マクドナルドの株主構成に秘密があります。日本マクドナルドHDの株主は、マクドナルド・レストランズ・オブ・カナダ、マクド・エーピーエムイーエーホールディングスという2社を合わせると49%とほぼ半数です。この2社は米国のマクドナルド本社の関連持ち株会社ですから、日本マクドナルドは事実上、米国の本家マクドナルドの子会社ということです。

このように、大株主の持株比率が高い企業、言い換えると浮動株比率が低い企業は、株価が暴落しにくいのです。絶対に投げ売らない大株主が居れば、それだけマーケットで売られる株の比率が少ないからです。

上記のように、日本マクドナルドの浮動株比率は約50%ですが、日本の著名な大企業の浮動株比率は・・・
トヨタ 69%
UFJ銀行 93%
シャープ 83%
ソニー 97%
任天堂 72%
ソフトバンク 77%

などです。またマクドナルド同様、優待株として人気の企業の浮動株比率を見ても・・・
ANA 96%
吉野屋 71%
伊藤園 62%
カゴメ 70%
ビックカメラ 66%
(以上、日経平均計算ベースの数値)

というように、日本マクドナルドは東証一部の有名大企業や、優待の人気企業と比べても、浮動株比率がかなり低いのです。だから株式市場で投げ売られる株の数が少なくなり、その結果、不祥事があっても、業績が減益続きでも、株価が下がらないという不思議な現象が起きているのです。

信用倍率(空売り比率)も異常

もう一つ、信用倍率が異常に低い状態な点も、暴落が起きない理由です。マクドナルドの信用倍率は2015年になってから、0.2倍前後で推移しており、信用買いよりも信用売りの方が圧倒的に多い、異常な状態です。即ち、株価が暴落すると読んで空売りしている人の比率が多いのです。

しかし、それだけ大量の空売があっても株価が下落していない状態なのですから、如何に値崩れしにくい銘柄であるのかが伺い知れます。 そして信用売り(空売り)には期限があるので、通常は6ヶ月以内で買い戻す必要があります。つまり、現在空売りしている投資家は、近い将来、必ず株を買付ける必要があるので、これは株価の上昇圧力になります。

もし好材料が発表されたら、空売り筋が一斉に反対売買を行うので、株価が暴騰します。更なる業績悪化を予想する投資家も、この踏み上げリスクが高まっていることで、これ以上空売りを仕掛けるのは難しい状態になっているのです。

 

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