岩田の辞任で任天堂の業績は? 【 WEB金融新聞 】

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任天堂は岩田社長の辞任で業績や株価は上向くか?

任天堂の経営状態は、リーマンショック以降、大幅に悪化しています。最盛期だった2008年度は、売上高1兆8386億円、営業利益5552億円という好調ぶりが、2011年度は売上高は6476億円にまで落ち込み、営業損失は373億円で、上場以来初の赤字を記録してしまいました。2012年度も赤字でしたし、2013年度もおそらく赤字でしょう。株価も全盛期の7分の1まで暴落しています。

3年間も赤字で業績回復できないならば、責任者である岩田聡社長を辞任させよ!と言う声は多いです。確かに岩田の無能っぷりは目に余りますが、社長が代われば、任天堂の業績や株価は回復するのでしょうか?

残念ながら、岩田が社長を辞任しても、業績は大して変わらないと思われます。その理由は、任天堂の赤字は、岩田社長の経営方針が主たる原因ではないからです。

現在の任天堂が赤字である最大の原因は、ハードを逆ざや価格で販売していることにあります。逆ざやとは、3DSやWiiUといったゲームハード機の製造コストが、売り値よりも高い状態を指します。ハードが普及すれば、それだけソフトが売れる下地ができます。ですから、ハードメーカーは一時的に損をすることになっても、より普及させるために、ハードを逆ざやで販売することがあるのです。

しかし、任天堂の売上高の半分以上は、ハード販売によるものです。つまり、逆ざやでの販売は著しく業績を悪化させるのです。これまで任天堂が赤字を出さなかったのは、ハードが逆ざやではなかったからです。しかし、ニンテンドー3DSとWiiUは逆ざやで販売せざるを得ませんでした。任天堂の赤字は、この逆ざやが解消されない限り改善されませんから、岩田社長が辞任したところで、経営状態は上向かないでしょう。

では、任天堂が業績と株価を回復するためには、どうするべきでしょうか。この際、売れていないWiiUはきっぱり捨てる事も、一つの方法ではないでしょうか?

現在のWiiUの売上げが振るわない最大の理由が、ソフトの不足です。魅力的なソフト無くしては、ハードが売れることはありません。ですが、WiiUはプレイステーション4(ソニー)や、XboxOne(マイクロソフト)といったライバルハードよりも随分と性能が低いため、マルチタイトル(複数のハードで同じソフトを発売する)の対象から外されがちで、ソフトがほとんど発売されない状態が続いているのです。

3DSの逆ざやは解消しましたが、WiiUについては赤字垂れ流しの上に、販売も低調です。ゆえに、WiiUに変わる(性能を向上させた)次世代機を発売すれば、他のメーカーからのソフト供給が増えることが期待でき、売上回復に繋がる可能性があります。

 

スマホゲームを出すよりキャラクターグッズを売るべき!

一方で、任天堂の決算説明会では、株主から「スマホへゲームを提供しないのか?」という質問が度々されていますが、これはあまり良い手段とは思えません。その理由は、長期的には売上げが激減する可能性が高いからです。確かに短期的には、利用者が増えて業績が回復するかもしれませんが、100円や0円などでゲームを販売するスマホ市場へソフトを供給し続けると、長期的にはゲームソフトの価値を著しく落とすことに繋がります。スマホゲームの提言は、短期的な株価対策にすらならないでしょう。

なお、少し変わったアプローチとして、任天堂の豊富なキャラクター資産を活かし、グッズ販売を行うのも効果的だと思います。特に看板キャラクターである「マリオ」は、ぬいぐるみやタイアップ商品など、様々なグッズビジネスが可能です。

岩田社長は、前任者である山内溥氏から社長の座を譲り受けた際、他業種には手を出すなと釘を刺されたそうで、これが任天堂がグッズ販売に消極的な理由なようです。とはいえ、社長交代時(2002年)と現在では状況が違いますし、グッズ販売はあくまでゲーム事業ありきですから、山内氏を裏切ることにはならないと思います。

任天堂の岩田社長が辞任するならば、今や足かせでしかないような過去のしがらみを捨て去り、思い切った経営戦略が出来る人が望ましいです。斬新な戦略が無い人物なら、無能な岩田と何ら変わらないのですから。

 

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