空売りの問題・注意点 【 WEB金融新聞 】

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空売りする際の注意点

前項では株の空売りについて解説しました。空売りを使えば、将来値下がりしそうな株を狙って利益を上げることが可能になります。リーマンショックに見舞われた2008年後半のような一方的な下げ相場でも、空売りを使えば利益を上げるチャンスが大いにあったといえます。

しかし空売りには、注意しておかなければいけない点が幾つかあります。その一つは、逆日歩の存在です。

逆日歩とは、証券会社から空売りする株を借りる際の品貸し料金のことです。逆日歩は一日株を借りる際の一株当たりの料金を表します。銘柄によって、またその時々の需給関係によって数値が変化します。

通常は株価に対して一日当たり0.01%程度という、ごく少ない金額ですが、ある日突然大きく値上がりすることもありますので、十分注意が必要です。

二つ目の注意点は、空売りには最大6ヶ月の期限が設けられていることです。

つまり6ヶ月経てば、それ以上の期間売り続けたくとも、一旦、買戻し決済をしなければいけません。一部、無期限で空売りできる証券会社もあるようですが、銘柄が限られていたり、逆日歩が高いなど不利な点も多いので、初心者は手を出さない方が賢明かもしれません。

空売り最大の問題点〜誰もが株価上昇を望んでいる

そして最も大事な観点であり、かつ最も見落とされがちな注意点は、空売りする人を除いて、全ての人々が株価の上昇を望んでおり、株価が上昇するように行動を取るということです。

企業の従業員は、会社の業績が良くしようと(つまり株価にとってプラスになるように)努力します。当たり前ですが、会社の業績を悪くしようと思って働く従業員などいないでしょう。

また証券会社も、株価が上昇基調を描き、株式市場全体が活況になることを望んでいます。証券会社の主たる収入は売買手数料収入ですから、株式市場が落ち込めば、売買が活発化せず、手数料収入も減少します。勿論、東証などの証券取引所も同様に、株式市場が上昇基調を描くことを望んでいます。

そして国(政府)も、株式相場が停滞すると、不況を招いて税収が落ち込む上に、財界や国民からの支持率も下がります。だから株式市場にプラスに働く法制度を設けたりして、市場の活性化を図ります。

2008年現在、株の売買利益や配当金に対する課税は10パーセントですが、本来は20パーセントでした。これは株価低迷のてこ入れ策として、小泉政権下で期限付きの減税処置として決定されたものです。

つまり、政府も証券会社も企業の従業員も、そして(空売り分よりもはるかに多い)普通に株を買っている人たちも、全ての人々が株価の上昇を願い、場合によっては制度を変えてまで株価が上昇するよう努力するのです。

株価が下がることを望んでいるのは空売りしている人だけであり、空売りは株式市場に関わる全ての人達の行動と相反する行為なのです。空売りは、リーマンショックのような金融危機時にはとても有効な投資手段となりえますが、あくまで臨時的・補助的な投資手段だと割り切り、ほどほどに留めておくべきだと思います。

株価というのは、下落はゼロ円までしか下がりませんが、上昇は青天井で制限がありません。空売りは、通常の投資よりもリスクが高い行為だと認識しましょう。

 

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