| 政府系ファンドとは? | 【 WEB金融新聞 】 | 平成20年 1月 発行 |
世界の政府系ファンド(SWF)政府系ファンドとは、各国の政府や中央銀行など国営・公的な機関が運用している投資ファンドのこと。近年、その運用金額が激増してきており、株式市場での影響力が高まっています。 政府系ファンド(SWF)の運用資金源は、為替介入によって積みあがった外貨準備を原資とする国と、単純に国営企業などが上げた利益(国益)を原資とする国があります。中国やシンガポールのSWFは前者、ロシアやサウジアラビア、ドバイのSWFは後者に分けられます。
現在の所、政府系ファンドで最も規模の大きいのはドバイ(UAE=アラブ首長国連邦)のアブダビ投資庁で、その運用額は1兆ドル(約110兆円)にものぼります!昨今の原油高で中東の産油国は大量の利益を上げており、それを積極的に金融市場で運用して更なる利益を上げようと目論んでいるのです。 この中東のオイルマネーに、アメリカ経済も助けられている面も大いにあります。サブプライムローンの焦げ付き問題で、多額の損失を抱えて経営が傾いていたシティーグループに対して、アブダビ投資庁が75億ドルという多額の出資を行ったことは記憶に新しいです。 そして中国が政府系ファンドの運用を積極化させれば、さらに株式市場を中心に資金流入が起こることになります。中国の外貨準備高は1兆ドルを超えており、そのほとんどがアメリカ国債で持たれているとされています(⇒ドルペッグ制)。しかしサブプライム問題でアメリカの信用力ががた落ちしている現在、利下げが続いている低利息なアメリカ国債を持っておくよりも、他で運用したほうが有利なのは間違いありませんから。 政府系ファンドで年金問題解決?世界のSWFの成功事例を受けて、日本でも政府系ファンドを作るべきだと言う議論も起こってきています。日本も中国に次ぐ世界第二位の外貨準備高がありますが、現状ではほぼ全てがアメリカ国債で持たれており、もっとリスクを取って運用してリターンを得るべきでは?という意見です。 さらに積極的に行くのなら、年金の積立金も世界の市場で運用する方法も考えられます。大事な年金の原資を株式市場で運用すれば、損失を出してしまうリスクも確かにあります。しかし現状のように、年金基金を無駄なハコモノ公共投資に使われても、単なる無駄遣いで赤字を出すことは目に見えています。かといって、預金したり日本国債を持ったりしても、利益は無いに等しいです。 世界一のペースの高齢化、世界最悪の国の借金、資源高なのに無資源国家・・・残念ながら日本はあらゆる意味で未来の無い、負け組国家なのです。日本国内だけで問題解決しようとしても、情勢が余りにも悪すぎます。 しかし世界経済は成長しており、リスクを取って投資してもそれに見合うリターンが得られる国は沢山あります。2007年度は2月末、8月中旬、11月と大きく3度の世界的な株価暴落がありましたが、年間トータルでマイナスになっているのは日本くらいです。ニューヨークダウは約10パーセント、インドSENSEXは約40%、中国の上海総合指数に至ってはほぼ倍増しています! 政府の借金や年金の原資不足は、政府系ファンドを作って、海外市場で積極運用してリターンを得ることでしか、もはや解決の道は無いといえます。間違っても、消費税で賄おうとする愚考だけは避けて欲しいものです。 |
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